明治産業株式会社(本社:東京都港区、取締役社長:竹内眞哉、以下、明治産業)は、The Alvis Car Company Limited(本社:イギリス、会長:アラン・ストート、以下、ALVIS)との日本における総代理権(保守・販売)契約を結び、本日より日本市場にALVISを再導入することとなりました。
明治産業株式会社 取締役社長 竹内眞哉のコメント
「本年は明治産業にとって85周年にあたります。これまでの社史をあらためて見直していくうちに、過去にALVISを扱っていたことがわかりました。日本のクラシックカー市場の調査を数年前より行っていたこともあり、もう一度ALVISを扱うべく英国に渡り、日本における総代理権を獲得しました。
自動運転化などで自動車そのものが高度化していく中、タイムトラベルしてきたかのようなALVISを再導入することで、新しい自動車の楽しみ方をお客様に提供できると考えているとともに、明治産業として新たな発展をしていけるものと思っております。」
The Alvis Car Company 会長アラン・ストートのコメント
「以前に取引きのあった明治産業と、再び仕事ができることは古い友人と再会したようで非常に喜ばしく思います。日本のALVISオーナーへのメンテナンスサポートにも期待しています。」
明治産業がALVISと契約に至った経緯
1953年に発足した明治産業の関連会社である明治モータース株式会社(以下、明治モータース)がALVISを販売しておりました。当時は日本全体がモータリゼーションのさなかにあり、国産車だけではなく、欧米メーカーの車両を輸入販売する企業も数多くありました。
明治モータースもそうした企業の一つとしてALVISを扱っておりましたが、1963年に業務を終了しておりました。
本年2018年は明治産業にとって創立85年にあたり、さらなる飛躍を求め新規事業を模索していたこと、ALVISが1967年以来停止していた量産車生産を、2017年に「コンティニュエーション・シリーズ」として6モデル限定生産発表により、明治産業として輸入販売・保守業に再び挑むべく、総代理権契約に至りました。
ALVISについて
1919年創業。コンセプトから最終的なローリングシャシーまで、すべてALVISによって設計・開発されています。車体はその時代の代表的なコーチ・ビルダーが手掛けています。
1925年には前輪駆動車を開発し、自動車メーカーとして初めてレースに参戦、1928年にル・マン24時間レースで1-2フィニッシュ(1500cc)を成し遂げています。また、同年に前輪駆動の量産車を販売開始しました。
その後も1933年に世界初のオール・シンクロメッシュ・ギアボックスの設計、独立懸架式フロント・サスペンションの英国車初採用、1936年には発表時にAuto Car誌から「世界初のスーパーカー」と称賛された4.3リッター ヴァンデン・プラスを発表しています。
第二次大戦後、ALVISはスイスのコーチ・ビルダー、ハーマン・グラバーとコラボレーションしグラバー・スーパー・クーペなどを生み出しました。
1967年に量産車製造を停止して以降は既存オーナーのために部品の製造とALVIS車の修復を手掛けておりましたが、2010年にVOSA(英国車両・運転サービス庁)適合の、過去モデル開発に着手、2013年にIVA(個体車両認証)に適合する4.3リッターツーリングカーを製造しました。そして、2017年に「コンティニュエーション・シリーズ」の6モデル限定生産を発表しました。
The Alvis Car Companyの歴史
1920年 | T.G. ジョンが、Gross & Ellis and Carbodies社提供の車体を使い、コベントリーでALVIS車の製造を開始 |
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1925年 | ALVISが、前輪駆動車を設計し、自動車メーカーとして世界で初めてレースに参加 |
1926年 | ALVISの直列8気筒前輪駆動のグランプリ・レーシングカーが、ブルックランズで時速121マイルのラップを記録 |
1928年 | ALVISの前輪駆動車が、ル・マン24時間でクラス1位と2位でゴール。ALVIS、前輪駆動車の発売を開始 |
1933年 | ALVIS、世界初のオール・シンクロメッシュ・ギアボックスを設計し、独立懸架式フロント・サスペンションを英国車で初めて採用 |
1936年 | ALVIS、「世界初のスーパーカー」である、バンデン・プラス(Vanden Plas)の車体を使った、4.3リッターの「ショート・シャシー」を投入 |
1939年 – 1945年 | ALVIS・カンパニー、英国空軍用の航空エンジンを製造する、21の「影の工場」を運営 |
1952年 | アレック・イシゴニス(Alec Issigonis)がALVISに入社し、3.5リッター V8エンジンのプロトタイプを設計 |
1959年 | ALVIS・レオニデス(空冷星形エンジン)を搭載した、初のホバークラフトS.R.N 1が英仏海峡を横断し、新たな歴史を確立 |
1967年 | 47年にわたる歴史を持ち、およそ22,000台の自動車を製造してきた、ALVISが自動車の製造を中止 |
1968年 | ALVISの乗用車部門が、60,000の作業図面、技術データシートおよび通信ファイルとともにケニルワースに移動し、Red Triangle Autoservices Limited (以下、Red Triangle)が誕生。同社は、全世界の既存のオーナーのために、ALVIS車の部品の生産と修復を開始 |
2010年 | ALVIS・カンパニーは、自動車製造の再開を決定し、ALVIS4.3リッター・エンジンの開発を開始 |
2017年 | ALVIS・カンパニーが、コンティニュエーション・シリーズの6つの限定生産モデルの新レンジを発表 |
コンティニュエーション・シリーズについて
1937年に当時のALVIS取締役会が承認した4.3リッターモデル用のシャシー150台分のうち、1940年に製造工場がうけた爆撃によって製造中止となった77台分のシャシーを製造することをコンセプトとしています。そのため、コンティニュエーション・シリーズは製造中止となった当時と同じカー・ナンバー、シャシー・ナンバーが割り振られており、シリーズ名の由来(コンティニュエーション=承継)となっています。
オリジナルの作業図面をもとにして作られた、ALVIS直列6気筒エンジンも1936年の設計そのままであり、その時代の雰囲気と品質が保たれています。ただし、近代的な技術も使われています。また、現代的な素材や燃料噴射およびエンジンマネージメントの手法が採用されているため、馬力も当時より増大しています。
過去モデルまで含めた保守体制について
ALVISは現在に至るまで、過去に販売した全モデルのすべての部品をRed Triangleから供給しています。また、コンティニュエーション・シリーズの主な部分は過去モデルと共通しているため、部品の供給体制が整っています。
また、メンテナンスは明治産業のグループ企業であるSeiken e-Garage株式会社(本社:神奈川県大和市、石川雅敏代表)が担当いたします。
なお、メカニックは英国のファクトリーで過去モデルだけではなく、コンティニュエーション・シリーズまで含めた全モデルに対する研修を受けております。
レストア車の販売
明治産業では、コンティニュエーション・シリーズの販売だけではなく、英国にてレストアされた車両の輸入販売をいたします。また、将来的にはレストアを日本国内で行い販売することを目指しています。
ALVISショールームのご案内
2018年12月完成予定
東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル1F
TEL03-5563-8863
4.3リッター・シリーズ 主要諸元
エンジン | 直列6気筒 |
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排気量 | 4387cc |
トランスミッション | 6速オール・シンクロメッシュ |
トップギア比 | 3.8:1 |
サスペンション | 4輪独立懸架式 |
ブレーキ | 真空操作サーボによる4輪ディスク・ブレーキ |
ホイール | 600 x 19 |
冷却装置 | 高効率ラジエーター |
燃料供給装置 | ALVIS独自の燃料噴射装置 |
電気系統 | ALVIS独自のエンジン管理システム 高性能トルク・スターター・モーター オルタネーター |
シャシー | 亜鉛メッキ高級鋼 |
コーチワーク | アルミパネルでアッシュ・フレームを保護・補強 |
寸法 | ホイールベース:10フィート7インチ(約3.26m)、トレッド:4フィート8インチ(約1.46m) |
全長 | 15フィート11インチ(約4.60m) |
ヴァンデン・プラス・ツアラー
参考価格*:£410,000~
ベルトーリ・スポーツ・クーペ
参考価格*:£460,000~
ランスフィールド・コンシールド・フード
参考価格*:£480,000~
*参考価格はイギリス渡しの価格です。
*英国港渡しで、船賃、通関費、陸送、税金等含みません。
3リッター・シリーズ 主要諸元
エンジン | 直列6気筒 |
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排気量 | 2933cc |
トランスミッション | 5速オール・シンクロメッシュ |
トップギア比 | 3.77:1 |
サスペンション | 4輪独立懸架式 |
ブレーキ | 真空操作サーボによる4輪ディスク・ブレーキ |
ホイール | 165 x 15 |
冷却装置 | 高効率ラジエーター |
燃料供給装置 | ALVIS独自の燃料噴射装置 |
電気系統 | ALVIS独自のエンジン管理システム 高性能トルク・スターター・モーター オルタネーター |
シャシー | 亜鉛メッキ高級鋼 |
コーチワーク | アルミパネルでアッシュ・フレームを保護・補強 |
寸法 | ホイールベース:9フィート3 1/2インチ(約2.85m) |
トレッド | フロント:4フィート3 5/8インチ(約1.33m) リア:4フィート3 1/8 インチ(約1.31m) |
グラバー・スーパー・クーペ
参考価格*:£370,000~
グラバー・スーパー・カブリオレ
参考価格*:£390,000~
パーク・ウォード・ドロップ・ヘッド・クーペ
参考価格*:£280,000~
*参考価格はイギリス渡しの価格です。
*英国港渡しで、船賃、通関費、陸送、税金等含みません。
本件に関するお問い合わせ先
明治産業株式会社
ALVIS担当:桶谷
TEL:03-5563-8863
E-mail:alvis_info@mesaco.co.jp
Web:https://thealviscarcompany.jp/wp2
明治産業について
1933年(昭和8年)、自動車部品の製造・販売を目的として(資)明治商会を創業。1945年(昭和20年)、改組して明治産業(株)を設立。現在の事業内容は国内外メーカー商品を扱う自動車部品販売部門、自社ブランドであり「車を走らせることよりも、止めることのほうが難しい」との考えのもとに生まれた、ブレーキ部品・ブレーキフルード等の自社ブランド「Seiken」のグローバル展開、鉄道用車両装置・部品、建設機械、産業機械、工作機械、電動機、内燃機関、電気製品、化学工業製品を扱う機械販売部門、自動車部品の輸出部門を主に手掛けています。
国内販売網としては、自動車部品販売会社約1000社を主力として、官庁関係、大手ユーザーなどに迅速に供給。1967年(昭和42年)創立の有力販売店百数十社と優良メーカーで構成される明治百店会で相互の信頼を深め共存共栄の実をあげています。
海外輸出は、創業以来の輸入販売の経験を生かし、業界の先駆けとして自動車部品輸出を開始。1947年(昭和22年)に輸出部として部門化。現在では日本からの輸出に加え現地法人を通じ世界各国500社の得意先に向けて、さまざまな商品を供給しています。