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ご紹介のグランプリ・カーは、1927年のJCC200マイルレースを最後に公の場には出ていませんでしたが、96年ぶりにその姿を現すことになりました。
戦歴
この車は1927年の英国グランプリ(世界マニュファクチャラ―選手権)に参戦するために設計された車両でしたが不具合の修理、調整が間に合わず出走はかないませんでした。
しかし、その翌々週後にブルックランズで開催されたJCC200マイルレースでは2台で参戦し、予選でフロント・ロウを独占したのですが、決勝では表彰台に立つことはかないませんでした。
レースの役目を終えたグランプリーカーはスクラップの運命にありました。
ヒストリー
戦前にラグビーでオートバイディーラーを営んでいたビル・ピッチャーがALVIS社から直接購入した時には、オリジナルのディスクホイール、リアサスペンション、後輪の1/4楕円リーフスプリングにプレーンなチューブラー・リア・アクスルが付属していましたが、エンジンやラジエターおよびボンネットは有りませんでした。
ビルはリア・エンジン仕様のレーシングカーを開発しようとしており、リアサスペンション、ディスクホイール、ステアリング、ラジエター等は処分してしまいます。 その後、ビルはその開発を断念し、1955年に好事家であるニック・デイビスに売却しました。
ニックは部品を集めながら維持し続け、1990年ころから復活を試みはじめ、そして2003年に他車(1929/30年のTTレース参戦車両)からの部品の流用により約70年ぶりにエンジンが始動し自力走行を実現しました。
2006年にアラン・ストート(ALVIS社会長)とALVIS FWDの第一人者であるトニー・コックスが共同で譲り受け、1927年のグランプリ・カーを可能なかぎり再現するべくプロジェクトを発足しました。
当時の図面や写真など記録資料が少ない中、失われた部品の復元や切断されてしまっていたシャシーの修復など様々な課題がある中、世界にたった1台だけとなってしまったこの車両を後世へと残すべくプロジェクトは現在も進行中です。
エンジン | 直列8気筒DOHC |
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排気量 | 1,497 cc |
ボアストローク比 | 55mm×78.75 mm |
キャブレター | SOLEXシングルキャブレター + スーパーチャージャー |
トランスミッション | 4速マニュアル |
最高出力 | 125bhp |
時速50マイル到達時間 | N/A |
0-400m加速 | N/A |
最高速度 | 約200km/h(125mph) |

イラストレーター 大内 誠 プロフィール
1949年茨城県水戸市生まれ。法政大学工学部二部卒業後、自動車透視図を学ぶ為に自動車
ジャーナリストの星島浩氏に師事。1971年からフリーのテクニカルイラストレーターとして、
キャリアをスタート。SUBARU、YAMAHA等のクライアントを主に、カタログの透
視図等を
多く手掛ける。1977年から1年半西ドイツに武者修行。ユン市街在住のテクニカルイラスト
レーターH.Schlenzig氏に、ドイツ流のテクニカルイラストを学ぶ。
2015年から2019年までの4年間を、アメリカの自動車アーティストの集まりAFASに参加。
その後現在に至る。